定期保険特約付終身保険はじめ、生保の見落としがちな注意点

定期保険特約付終身保険というのは、主契約である終身保険に、特約で定期保険を付けた保険のこと。

つまり保険が2段階になっているので、

定期保険特約の保険期間中=定期部分と終身部分の保障がプラスされ、高額の死亡・高度障害保障が得られる。

定期保険特約の保険期間終了後=終身保険の保障だけとなり、一生涯の死亡・高度障害保障が継続する。

といったように、定期保険と終身保険の両機能を備えた保険といえます。つまり、「終身保険をベースに、子どもの養育費などにお金がかかる子育て期間のみ定期保険の特約をプラスして死亡保障をしっかり」といった使い方ができるのです。

この定期保険特約付終身保険にはふたつのタイプがあります。

ひとつ目は、定期保険特約の保険期間を10年や15年などの短期にし、特約を満期時に自動更新する「更新型」。

ふたつ目は、主契約の払い込み期間(終身払い込みの場合は最長80歳まで)を保険期間として契約する「全期型」。

加入当初の保険料は、全期型の方が更新型より高くなりますが、更新型は更新のときに更新時の年齢で定期保険特約の保険料を再計算するため、更新のつど保険料がアップしてしまいます。若いうちは安くすむけど、年齢を重ねると保険料も増えるという仕組みです。

実は保険の自由化が進む前、この定期保険特約付終身保険は保険会社の主力商品として掲げられていました。当然加入者も多かったのですが、同時に、何年後の更新時にどのくらい保険料がアップするかを把握していなかった人も多かったのです。仮に更新時が家を買ったとき、子どもの進学時などまとまったお金が必要なときと重なってしまった場合、更新時にアップされた保険料を見て「こんなに払えない!」ということになってしまうのです。定期保険特約付終身保険を契約するときは、長いスパンで保障額、保険料の見通しを立てるようにしなければならないですね。

それではここからは、生命保険の見落としがちな注意点として「専業主婦の保険」と「共済」の2項目について説明します。

まずは「専業主婦の保険」について。

「専業主婦はもともと収入がないんだから死亡保険金も必要ない」。そう考えて実際に生命保険に加入していない主婦の方って意外と多いかもしれません。でも、もし子どもがいる世帯であれば、ぜひ加入の検討を。主婦は収入といった見返りがなくても、家事や育児といった仕事をしています。この仕事をする人が亡くなったとき、だれが代わりを引き受けてくれるのでしょう。近くに無報酬でこの仕事を受けてくれる親族でもいればラッキーですが、そうでない場合は、夫が代わりをするか、シッターや代行サービスを利用するかといった選択肢になってくると思います。

夫が代わりをする場合、今のように朝から晩まで働くことは不可能となり、収入がダウンしてしまう可能性が大いにあります。

一方、代行を利用する場合はその費用がかかりますね。

このように、主婦が亡くなった場合も、家族にとって経済的なダメージは大きいはずです。その部分を生命保険で補ってあげましょう。

また、もし子どもがいなく、夫婦二人だけの家族だとしても、保険料を支払える余力があれば、葬儀代分くらいを出せる保険に加入しておくのもいいでしょう。

次に「共済」について。

共済は掛け金が年齢に関係なく一律で、一般的な生命保険などと比べて掛け金が割安なのが魅力です。さらに1年間の事業年度が終了した時点で剰余金が発生した場合には「割戻金」が戻ってくるので、実質的な掛け金はさらに割安になるケースも少なくありません。

この手軽さに魅かれて加入している人も多いのですが、保障内容を詳しく見てみると、死亡した原因によって死亡保障の額が大きく変わってきます。病気が原因で死亡した場合は、交通事故や不慮の事故が原因で死亡した場合より死亡保障の額がかなり低めに設定されているのです。おそらく、子どものいる世帯主が加入するには、保障額が少なすぎるでしょう。

また、60歳以降は保険料がアップしたり、保障額が下がったり、なかには60歳までしか入れない共済もあったり……。

共済の安さはとても魅力ですが、長い目で見た保障内容をきちんと理解してから加入しましょう。